17 田子・多古さん(高尾と同じ意味)

田子昭男さんは菅平スキー場のインストラクターで長野県須坂市の方です。また、田子 ( まゆみ ) さんは万葉集の研究家で第6項の万葉歌「 須我 ( すが ) 荒野 ( あらの ) 」の場所を菅平に比定した上田市の方です。

さて、アイヌ語で tapkop ( タプコプ ) は @離れてぽつんと立っている丸い山 A尾根の先にたんこぶのように高まっている所 という意味です。秋田県大館市近くの 田子 ( たっこ ) 森、岩手県 葛巻 ( くずまき ) 町の 田子 ( たっこ ) 、福島県福島市の 立子 ( たつご ) 山、安達郡の 辰子 ( たつご ) 山、群馬県吉井町の多胡嶺、静岡県西伊豆町の田子、東京都の高尾山、大阪府柏原市の高尾山などがこの地形と地名が一致しているところでしょう。

群馬県吉井町の多胡嶺の麓には和銅4年(711年)に奈良朝廷が「多胡郡」を設置したことを記した多胡碑がありますし(万葉の名歌、「吾が恋はまさかもかなし草枕多胡の入野の奥もかなしも」に詠われた地)、静岡県西伊豆町の田子には奇岩が多く、ゴジラ岩が有名で、釣りやダイビングのスポットになっています。そして、高尾山や多胡嶺の麓に行ってみると朝鮮文化の影響が強いことがわかります。古代朝鮮語は縄文語の朝鮮方言と言われているので不思議ではないでしょう。

ちなみに、高尾は日本中に168ヵ所、高雄は59ヵ所、鷹尾は宮崎県都城市に、高生は千葉県海上町に、多古町も千葉県にそれぞれ1ヵ所ずつあります。

一方、アイヌ語として北海道に残っている縄文語のタプコプからは蛸や、団子、 ( かぶ ) 、タンコブなどの日本語ができ、この印象的な地形と地名が人名としても使われるようになりました。

タコはタプコプからプが抜け落ちたものであり、ダンゴはタコが濁音化音便化したもの、野菜のカブもタプコプのコプが母音変化濁音化したもの、そして、タンコブに到ってはンの音にmを使えばタプコプそのものになってしまいますね。しかも、いずれも良く似た形状をしており、蛸と蕪などはまるでそっくりです。

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